「捉え方」を変える
「世界で1人の盲目の美容師」三好直人
僕は、中学生の時に「網膜色素変性症」と診断されました。次第に視力が失われていく病で、個人差はありますが、全盲になる人もいます。
当時は「少し暗くなると、ものが見えない」といった症状が出るようになり、打ち込んでいたサッカーは続けられなくなりました。それ以来すっかり自信をなくしてしまい、高校に進学してからも、自分を押し殺しながら生きていました。
そんなある日、兄の影響で表参道の美容室に行き、カリスマ美容師と呼ばれる方に髪を切ってもらいました。その姿に僕は「かっこいい! こういう人になりたい」と感激して、美容師になろうと専門学校へ入学しました。
入学すると、まず自分が「色が分からなくなっている」ことに気がつきました。どんどん目が見えなくなっていくので、「僕にとってはこの試験が最後のチャンスだ」と思い、2年間、朝から晩まで練習しました。
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「世界で1人の盲目の美容師」
1997年神奈川県横浜市生まれ。13歳のときに徐々に視力を失う難病・網膜色素変性症と告知される。美容師として就職し、現在はヘッドスパに特化したスキルを磨いて、施術が人気を博す。古市佳央氏主催「サムライ講演会」へ出場し、全国グランプリを獲得。
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