講演会・セミナー講師の探し方｜失敗しない選び方と注意点

受講者像と「変えたい行動」の明確化

講師探しのスタート地点は、参加者にどのような変化をもたらしたいかを明確にすることです。

たとえば次のように設定すると、選ぶべき講師像が自然に浮かび上がってきます。

• 営業担当者が積極的に提案できるようになってほしい
• 新入社員が自信を持って発言できるようになってほしい
• 管理職が部下を育成し、リーダーシップを発揮してほしい

目的が明確であれば、講師側もそれに合わせた内容を準備しやすくなり、結果的に講演の効果が高まります。

また、受講者の現状を把握することも欠かせません。すでに一定の知識やスキルを持っている層に基礎的な話をしても退屈になり、逆に初心者向けの集まりに高度すぎる内容を提供しても理解が追いつきません。受講者像と「変えてほしい行動」を先に定義することが、講師選びの軸となります。

専門知識と伝える力を見極める

優れた講師には「専門知識」と「わかりやすく伝える力」の両方が必要です。どちらか一方が欠けると、期待する成果は得られません。

• 専門知識だけある講師：知識は豊富でも専門用語ばかりで参加者が理解できず、消化不良になる
• 話し方だけ上手な講師：内容に裏付けがなく、感動だけで終わってしまう

そのため、プロフィールや経歴だけでなく、実際の講演動画や著書、参加者の感想を確認すると良いでしょう。日本講演新聞では実際の講演を記事化しているため、講師を比較検討する際の参考になります。

過去動画や記事で講師の実力を確認

会場を盛り上げ、参加者を引き込めるかどうかは、講師によって大きな差があります。過去の動画や記事を確認すると、話し始めのつかみ、たとえ話の工夫、アイコンタクトなど「雰囲気作りの力」が見えてきます。

また、参加者の表情や反応が記録されている場合は、会場全体が盛り上がっているかどうかも一目でわかります。話の内容だけでなく「空気を動かせる人かどうか」に注目してください。

講師を比較検討する際には、実際の講演内容を記事化したバックナンバーを参考にすると、具体的なイメージが湧きやすくなります。

明確なメッセージと実践的な学びを伝えられるか

優れた講師は、一貫したメッセージを持ち、それをわかりやすく伝えています。さらに、「翌日から現場で試せる」実践的なアドバイスを伝えられるかも重要です。

たとえば、リーダーシップをテーマにした講演で「まずは挨拶を変えてみましょう」と具体的に伝えれば、参加者はすぐ行動に移せます。

このような「実践できる学び」が満足度を高めるのです。

ユーモア・共感・実践的な知識のバランス

講演は知識だけを並べる場ではありません。

次の3つの要素をバランス良く組み合わせることが大切です。

• ユーモア：会場の雰囲気を和ませ、聴衆の心を開かせる
• 共感：参加者の気持ちに寄り添い、親近感を生む
• 実践的な知識：現場で活かせる学びやノウハウを提供する

これらを効果的に組み合わせられる講師こそ、参加者の記憶に長く残る存在となるでしょう。

質疑応答や対話を取り入れる工夫

一方通行の講演では集中力が途切れやすくなります。質疑応答や意見交換を取り入れると、参加者が自分の課題に即して学べる場になります。

事前に質問を集める、小グループで話し合うなどの仕掛けを入れると、講演はよりインタラクティブになり、主体的な学びにつながります。

明確なメッセージを伝え、ユーモアや共感で参加者を巻き込み、現場で役立つ知識を届けられる講師と出会えれば、講演会やセミナーは参加者の成長を後押しする大きな一歩になります。

上記で紹介した視点を踏まえて、具体的な講師プロフィールをご覧いただくと選びやすいでしょう。

安心して依頼できる講師を探したい方は、以下の講師紹介ページをご覧ください。

テーマを詰め込みすぎない企画設計

「せっかくなら多くのテーマを盛り込みたい」と考える主催者は少なくありません。

しかし、テーマを詰め込みすぎると一つひとつの内容が浅くなり、参加者の理解も中途半端になります。

講演は「これだけは伝えたい」というメッセージを1～2点に絞り、その深掘りに時間を割くことが成功の秘訣です。

欲張らずにテーマを絞ることで、参加者に強い印象を残しやすくなります。その結果、「記憶に残る講演」として評価が高まるのです。

主催者の目的を事前に講師と共有

講師に依頼する際は、「この講演で参加者にどうなってほしいのか」を必ず伝えましょう。

たとえば以下のような目的があります。

• 部門を超えたコミュニケーションを活性化したい
• チームワークを強化し、職場の一体感を高めたい
• 営業現場での提案力を高めたい

目的の共有が不十分だと、内容が的外れになりやすくなります。講師との事前打ち合わせで認識を揃えておきましょう。

オンライン開催の機材・回線リスク対策

近年はオンライン形式の講演も増えていますが、その分、予期せぬトラブルが発生する可能性もあります。

音声が途切れたり映像が乱れたりすれば、参加者の集中力は一気に削がれてしまいます。

主催者は、予備の回線を確保したり、事前にリハーサルを行ったりして環境を整えておきましょう。

あくまで「開催方式に応じた準備の徹底」が、安心して本番を迎えるためのポイントになります。