幸せは一瞬一瞬に潜む
映画監督 伊地知拓郎
制作した映画『郷』は、ある男子高校生の物語を基軸に、鹿児島県の美しい風景が展開していく作品です。
実は、この映画には私自身の人生が投影されています。主人公と同じように、私は高校生の時に野球部の文化に違和感を覚えて退部し、転校しました。
そして卒業後、北京電影学院という中国にある映画専門の大学に留学しました。
海外に出たのは、日本から少しでも早く抜け出したいという思いがあったからです。
なぜ映画の学校へ行ったのかというと、映画が好きだった父の影響が大きく、子どもの頃から色んな国の様々な映画に親しんできて、苦しい時やつらい時に、何度も映画に救ってもらったからです。その恩返しとして、自分も良い映画を作り、誰かの人生に貢献したいと思うようになりました。
最初はアメリカに行きたいと考えていましたが、経済的に厳しかったので、無償の奨学金制度が充実している中国へと渡りました。
実際に行ってみると、中国の人はもちろん、アメリカ、ヨーロッパ、東南アジアなど、バックグラウンドの全く異なる人たちと接することができました。
長期休みに入ると、彼らと一緒に色んな国や地域に出向いて撮影を手伝いました。イタリア、シンガポール、オーストラリア、内モンゴルのゴビ砂漠、現地での体験はどれも本当に素晴らしかったです。
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映画監督
【いぢち たくろう】1998年生。北京電影学院監督学科卒。映画『郷』は、歴代日本人最年少で上海国際映画祭アジア新人部門 監督賞・作品賞のWノミネート、重慶35㎜批評家週間にて最優秀賞を受賞。ドイツ・フランクフルトのニッポン・コネクション入選。令和6年文部科学省選定映画に認定。令和8年12月映倫「次世代への推薦映画」に選定。
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