人と犬の特別な関係性
麻布大学獣医学部教授菊水健史
私は大学で、人と犬が一緒に暮らすことでどんな影響があるのかを研究してきました。
これまで犬に関する本も8冊ほど出版しています。
犬を飼っている方なら、愛犬との絆を感じる瞬間って、きっとたくさんあると思います。
実は犬には、ほかの動物にはない特徴があります。それが人と犬を結びつけ、とても良い影響を与え合っているんです。今日はそんなお話をしたいと思います。
アメリカにジョン・スタインベックという小説家がいます。
『怒りの葡萄』や『エデンの東』を書いた作家で、1962年にノーベル文学賞を受賞しています。
彼は、「チャーリー」という名前のスタンダードプードルを飼っていました。その愛犬一緒に車でアメリカを縦断する旅に出ました。
その旅の記録が『チャーリーとの旅―アメリカを探す旅』(岩波書店)という本になっています。
その本の中で、スタインベックは、「チャーリーは私の心を読むことがよくあった」と書いています。
例えば、「『そろそろ出張の準備をしなきゃ』と頭の中で考えると、チャーリーがそわそわし始め、スーツケースを出すとキャンキャン鳴き始めた」と書いているのです。
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麻布大学獣医学部教授
【きくすい たけふみ】1970年生まれ。東京大学農学部獣医学科卒業。東京大学農学生命科学研究科助手を経て、2007年、麻布大学獣医学部伴侶動物学研究室准教授、2009年から現職。専門は動物行動学。『最新研究で迫る 犬の生態学』(エクスナレッジ)、 『犬のココロを読む』(共著、岩波書店)など著書多数。
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